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    介護日記 おとんナウ

    認知症の義父と義母二人を在宅介護している見守り人嫁のお話です。

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    2020-01-16 (Thu) 13:31

    菓子パン(ショートステイ利用)

    理解できないと、投げ出す前に

    理解しようと相手と同じレベルに立って

    感じることを心がけましょう

    ー 瀬戸内寂聴 ー

    認知症夫婦ある日の出来事
    嫁の私観察記録。

    世の中には、
    自分だけでは、どうにもならないことがあります。

    「ショートステイ利用時のお話です」

    おかんに忘れ物を届けに走る嫁の私。
    ただいま朝の8時まえ。

    施設に着いて、おかんの部屋を確認する。
    3階の527号室。

    四人部屋を、しょうじの戸で仕切られている。

    部屋は、窓ぎわにベットが置かれている。
    Pトイレよこに、タンス・・せまい感じがする。
    低料金ならこんなものだろう。

    ベットに、おかんのわすれものを置く。
    おかんの大切な猫のぬいぐるみ。
    (これがなければ寝付きがわるいのだ)

    かえる前に、おかんの顔を見ていこうとデールームへ向かう。
    大広間で、食事やレクレーションを楽しむ場所だ。

    おかんは、テレビのまえの席にいた。

    「おかんおはよう、ゆうべはねむれた?」
    「ねむれたよ」
    「おかんの猫、ベットに置いてるから」
    「そうやがな、猫がおらんかったんや」

    「それよりおかん、朝たべないとお腹すくよ・・あれ?」
    朝食のお膳には、紙パックの牛乳ときざんだ果物、
    それとくしゃくしゃになった封が、開かれていない菓子パンがひとつ。

    おかんは、
    パンの袋をあけようと左手でもち、口に、はさんだ。
    やぶけないので食べるのを、あきらめたと言う。

    ふつうなら両手をつかってパンのふくろをあければいい。

    おかんは右手がわるい。
    そのうえ歯が、一本もない。
    袋をかみ切れるわけがない。

    パンのふくろを開けて
    おかんにわたすとすぐに食べ始める。
    お腹がすいていたのだろう。

    牛乳が飲めないので
    バックに入っていた缶コーヒーをあけておかんに渡した。
    「時間がないから、そろそろ会社へ行くね」
    「いってらっしゃい。ありがとね」

    スタッフの方にあいさつしようと探す嫁の私。

    「おはようございます。
    朝早くにすみません。いま、少しお時間いただけますか?」
    「おはようございます。手短にお願いします」年配の女性スタッフさん。

    右手が、不自由なことと
    朝食のパンをふくろから出して欲しいことを伝えた。
    (施設の面談の時に、ケアマネさんには伝えている)

    「すみません。朝は、私ひとりで10人の認知症の方を
    介護しているので、気がまわらないこともあります。
    それに基本ショートステイの方には何もしません。」
    そんなことはじめて、聞いた嫁の私。

    時間がないのかすぐに
    次の仕事へ行ってしまう年配のスタッフさん。
    私も時間がないので、
    モヤモヤした気持ちをいだいたまま仕事へむかった。

    帰宅後、モヤモヤした気持ちを考えた。

    「基本ショートステイの方には、なにもしない」
    施設の方針だから変えることはできない。

    パンの袋くらいあけて、くれたらいいのにと思う嫁の私。
    施設というより人間性の問題なのでは?

    だけど、年配の女性スタッフさんは(たぶん60歳前後)、
    ひとりで10人認知症の方をみている。

    10人の排泄介助し、
    10人の着替え、
    10人分の食事の用意をする。

    もし家に認知症の方が、
    10人住んでいたら嫁の私には介護できない。

    たまにしか利用しないおかんのパンの袋なんて、気にならないだろう。

    だから、おかんが自力で
    パンのふくろを開けなければならない。

    次の日。

    カッターナイフを、
    渡しに施設へ行く嫁の私。
    おかんに、パンの袋のあけ方をおしえる。

    右手首でパンを押さえ、左手でナイフを使う。
    時間はかかるが、パンの袋をあけ食べられるおかん。

    スタッフさんが見ていたので
    「よろしくお願いいたします」と頭を下げ施設をでた。

    世の中、不合理な事だらけ。
    小言をいうのはかんたんだ。
    言ったところで解決するわけではない。

    あのスタッフさんだって
    きっと悪い人ではないとおもう。
    忙しすぎて心に、余裕がないのだろう。

    菓子パンひとつで、こんなに悩むなんてアホらしくなる嫁の私。
    パンくらいおいしくいただきたいものだ。

    お読みいただきありがとうございます。

    菓子パン

    <嫁の私のつぶやき>

    どんな時でも、おだやかに暮らしたい。
    介護は私の人生の一部であり、
    悩みのたねでもある。

    気がつかないうちに、
    私のこころの中の不満のたねを
    成長させないように日頃から
    心のお手入れも忘れないようにしたいな(^_^)ノまたね~。

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    最終更新日 : 2020-05-11

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