多く目につく人は
幸せである。
ー 松下幸之助 ー
認知症夫婦ある日の出来事
嫁の私観察記録。「1㎝」
アルツハイマー型認知症のなぞの行動のお話です。

その1.「1㎝」
おとんが、
トイレでウンちゃんをすると、壁が汚れる。
便器前の壁。
気になるので、
おとんに聞いてみた嫁の私。
「わし、じゃない。
さっきなぁ~荷物を持ってきた人が、
入ったからそいつじゃないか?
わしは、そんなことせーへん。」
(おとんの得意な作り話)
おとんの話が、本当ならば
「見知らぬ人が、
うちのトイレに入り、
トイレットペーパーを1㎝だけ使い、
お尻を壁に向け、ふいたことになる。」
ペーパーのりしろ部分1㎝だけ
使ったペーパーロールが、あとをたたないのだ。
さらに、壁の汚れている位置を考えると、
立ったまま壁にお尻をつきだし、
1㎝でふいている。
おとんを止めることはできない。
汚れるのは困るので、
たいさくを考える嫁の私。
<対策>
ペーパーは、たたんで置いておく。
汚れる壁に、新聞紙をはる。
(汚れたらすぐ交換できる。)
ついでにおとんが、
トイレに座って新聞を読んでくれると
かたづける手間がはぶけるのだが・・。
なぞその2.「そして、1㎝」
冷蔵庫のまえで、
立ったままお茶を飲むのが、好きなおとん。
コップは使わない。
お茶を補充し眠りにつく嫁の私。
朝、冷蔵庫をあけると・・・。

1㎝だけ残している
お茶のペットボトル。
次の日も、1㎝だけ残るお茶。
なぜか1㎝ずつ。
されど1㎝。
そして、1㎝が楽しい嫁の私。
夜になると、尿汚れで全身更衣を
2回する嫁の私。
これは楽しくない。
寝不足のおとんと嫁の私。
この1㎝と、
夜に尿が多いことが、関係あるのかも?
寝不足は困るので、対策を考える嫁の私。
<対策>
お茶を冷蔵庫に入れない。
水分補給が、できなくなるのでだめ。
お茶のペットボトルを小さい物に変えた。
尿量が、少なくなり夜のモレ騒動は終わりとなった。
なぞの行動は終わらない。
おしまい。
<嫁の私のつぶやき>
なぜ?どうして?それをするのかな?
不思議なおとん。
毎日がなぞなぞ。
答えをさがし続ける嫁の私。
「海馬」という脳の部分が減り記憶障害の認知症。
(新しく覚えることができないが、昔の記憶はのこっている)
いわゆる「ものわすれ」です。
顔を洗うことは忘れても、
毎日食べたあとのお皿を、洗うおとん。
私が教えた「さらを洗う」新しい記憶。
デートもよくします。
食べたものは忘れていますが、
「こんどは、わしがごちそうする」
と言ってくれるおとん。
デートしたことを覚えているんです。
もしかすると認知症の脳が減るのではなく、
違う場所に脳がうつり、
一部の脳だけが発達する。
認知症のなぞの行動は、
脳の発達による
「特殊能力(とくしゅのうりょく)」
なのでは?
おとんの特殊能力のお陰で、
楽しい我が家。ありがとう。
おとんを自慢したい嫁の私でした。
お読みいただきありがとうございます。
いつも心に花束を(^_^)ノメリークリスマス。

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最終更新日 : 2022-01-06