ストーブ前は、おとんのもの。
ジャンバー着ているのさ嫁の私。
トイレ行くと、出てこな~い。
トイレ行くと、流さな~い。
尿色も、
便の形も
知りつくしているのさ愛の形。
たとえ、なんども同じこと聞かれても、
たとえ、夜中に尿が多くても、
たとえ、私が困っても、
親が、良ければ問題ない。
犠牲いとわぬ 介護のきわみ
ああ きっと
ああ きっと
つくし続ける嫁の私。
ああ きっと
ああ きっと
私は、この世に
介護するために、
生まれてきたんだ認知症の惑星に
ー 嫁の私 ー
認知症夫婦ある日の出来事。
嫁の私観察記録。
「我が、
生涯に一片(いっぺん)の悔いなし!」
最近のくちぐせ、ラオウのおとん。落ち込んでるおとんを、デートに誘う嫁の私。
いつもの喫茶店・・
始まるコーヒーのうんちく。
「わしが、若いときはコーヒーがなかなか飲めなんだ。
戦後は、何もかもがなかった。
コーヒーは、ちょっと苦いのがええで。」
砂糖を2杯いれるおとん。
そして、またはじめから
「わしが、若いときはコーヒーがなかなか飲めなんだ。
戦後は、何もかもがなかった。
コーヒーは、ちょっと苦いのがええで。」
砂糖を2杯いれるおとん。
そろそろ止めた方が、いいですか?

そのあと二人で、
ラーメン食べて、床屋さんへ連れて行った。
おとんは、上機嫌。
たばこを、吸いながら
「いや~スカッとしたね。髪が長いとカッコつかん。」
笑顔で、砂糖を2杯いれるおとん。
今日、二度目の喫茶店。
「いや~スッキリした。
わしなんか腹へった。ラーメン食べたい。」
「私は、むり。2杯も、ラーメン食べられないよ」
「わしは、食べてないもん。」
「そうだっけ?お腹いっぱい、だったとおもうけどな~」
「わし、食べたかな?記憶にないもん。」
そして、砂糖を2杯いれるおとん。
「入れすぎだよ~おとん。(笑)」
その時、隣の席人が立ち上がり私の顔を見て一言。
「お気の毒に・・。たいへんですね。」
「おかげさまで」と答えるおとん。
無言で、立ち去る知らない隣の席の人。
「お気の毒に・・。」が頭に残る嫁の私。
おとんが、 答えたとき
あの隣の人は、
まるで異星人でも見たようだ。
おとんは、宇宙人ではない。
あのあと
「わし、あの人知らんけど、お元気ですか?って。」
嬉しそうに言うおとん。
それを聞いた私は、笑った。
あの隣の席の人は、
私たちのやりとりを聞いて、
認知症と気づいたのだろう。
認知症という病気に無知のせいで、
偏見が残っている世の中。
おとんのお陰で、私は
イライラせずに済み、デートも楽しく過ごせた。
いつもおとんに、癒やされる嫁の私。
ありがとうおとん。
アメリカの人も、
韓国の人も、アフガニスタンの人も、
世界中、認知症の人を理解してくれたら、
もっと平和に、住み良い地球になるのかな~。
おしまい。
お読みいただきありがとうございます。
口は災いのもと、私も気をつけます(^_^)ノまたね~

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最終更新日 : 2022-01-16